中古車を選ぶときに、誰もが気にするのが「走行距離」です。
5万kmなのか、10万kmなのか。
距離の数字ひとつで「買う」「やめる」を決める人も少なくありません。
しかし実は、この走行距離の表示には明確なルールがあることをご存じでしょうか?
今回は「走行距離表示のルール」と「注意すべきポイント」について詳しく解説します。
走行距離表示には公的なルールがある
中古車販売での走行距離表示は、国土交通省と自動車公正取引協議会(JPUC)によって厳しくルール化されています。
販売店が勝手に「○○kmくらい」と表記することはできません。
表示方法には以下の3つの分類があります。
・実走行(メーター交換なし):現在のメーターに表示された距離がそのまま正しい場合。
・メーター交換車:過去にメーターを交換し、記録簿などで累計距離が確認できる場合。
・不明(改ざん・不記録):メーター交換や改ざんの履歴があり、実際の走行距離が分からない場合。
特に「走行距離不明」と記載された車は、見た目が良くてもリスクが高く、
相場より安く販売される傾向があります。
10万km超でも問題ない?
一昔前までは「10万km=寿命」というイメージがありました。
しかし近年ではエンジン技術やメンテナンス精度の向上により、
20万km以上走る中古車も珍しくありません。
実際、JAFのデータでは10万km超走行車の約7割が継続使用中と報告されています。
大切なのは「距離」よりも「管理」です。
・定期的にオイル交換をしているか
・車検や整備記録が残っているか
・消耗品(ベルト、バッテリー、タイヤなど)の交換履歴
これらの情報が明確なら、走行距離が多くても安心して乗ることができます。
“メーター巻き戻し”は完全に違法
かつては「メーターを戻して安く見せる」悪質な販売が問題となっていました。
しかし、現在は道路運送車両法によってメーター改ざんは完全に違法です。
2016年以降、車検時の走行距離は国土交通省のシステムで電子記録化されています。
そのため、販売店が記録を改ざんすることはほぼ不可能です。
もし「年式の割に距離が不自然に少ない」と感じたら、
過去の車検証記録(走行距離記載欄)を確認してみましょう。
ディーラーや整備工場でも履歴照会が可能です。
走行距離だけで“価値”は決まらない
中古車の価格は、走行距離だけで決まるわけではありません。
たとえば以下のような要素も大きく影響します。
・使用環境(市街地走行が多いか、高速走行中心か)
・保管環境(屋根付き車庫か、屋外か)
・オーナーの使い方(短距離多発か、長距離安定走行か)
特に沖縄のような高温多湿地域では、
距離よりも「塩害」や「紫外線劣化」の影響を受けやすい点にも注意が必要です。
見た目だけでなく、整備履歴と下回りの状態を見ることが、
中古車選びで失敗しない最重要ポイントです。
筆者の意見
中古車を選ぶ際、「走行距離が少ない=良い車」という先入観を持つ人は多いですが、
実際は“走っていない車”ほどメンテナンスが疎かになっているケースもあります。
車は「動かしてこそ健康を保つ機械」。
長期間放置された車よりも、定期的に乗られていた車の方が故障が少ないのです。
数字だけを追わず、走行距離の“背景”を見る目を持つことが、
中古車購入で後悔しない最大のコツだと感じます。
まとめ
・中古車の走行距離には明確な表示ルールがある
・メーター改ざんは違法で、車検時に記録されている
・10万km超でも、整備履歴があれば安心して乗れる
・距離よりも「状態」と「履歴」が重要
走行距離の“数字”だけを信じず、
その車がどんな道を走ってきたか――その“物語”を見抜く目を持ちましょう。
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